こんにちは、虎の穴ラボのA.M.です。
昨年7月に第一子(娘)が誕生し、育児休業を6ヶ月間(2022年10月~2023年3月末まで)取得しました。
虎の穴ラボでは、育児休業を取得するのはこれが初の事例となりました。
そして、2023年4月から復帰しましたので、育児休業を取得した経験を記事にしてみました。
育児休業を検討中の方の参考になれば幸いです。
目次
はじめに
まず結論として、育児休業は取得して本当によかったと感じています。
我が家の場合は里帰り出産だったので、妻が実家から帰ってくるタイミングに合わせて、子供が生まれて2ヶ月後から育児休業を取得しました。
なお、本記事では育児休業や給付金の制度そのものについて詳しくは触れませんので、ご了承ください。
制度については、以下の記事がとても分かりやすいので、詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
zenn.dev
なぜ育児休業を取得したか
- 初めての子供なので、一緒に過ごす時間を大事にしたい(人生の中でも子供と過ごせる時間は限られているので)
- 育児のワンオペは大変そうだし、自分としても妻に丸投げはしたくなかった
- 育児休業給付金は月給の67%相当(6ヶ月間取得した場合)であるが、育児休業中は税金や社会保険料が免除されるので、試算してみると思ったよりも収入が減るわけではなさそう
<例> モデルケースとして額面年収500万の場合、育児休業を取得した際の収入はざっくりではあるが、以下のようになる
項目 | 育児休業なし | 育児休業6ヶ月取得 | 育児休業1年間取得 |
---|---|---|---|
額面年収(1年分) | 500万 | 250万 | 0 |
育児休業給付金 | - | 167.5万 (250万 * 67%) |
292.5万 (250万 * 67% + 250万 * 50%) |
所得税(1年分) | -14万 | -7万 | 0 |
住民税(1年分) | -24万 | -12万 | 0 |
社会保険料(1年分) | -72万 | -36万 | 0 |
手取り収入(1年分) | 390万 | 362.5万 | 292.5万 |
手取り収入の差額(1年分) | - | -27.5万 | -97.5万 |
※ 年収の手取り金額については以下のサイトのデータを参考にしていますので、あくまで目安です。
【早見表付】年収200万円~1億円の手取り|計算式と簡易計算方法も解説
- 上記の試算結果から、育児休業が6ヶ月であれば、手取り収入と育児休業給付金の差分(約27.5万)は、貯金でなんとか賄えそう(年収やその他個人の条件によるので、あくまで目安)
- 見方を変えれば、約1ヶ月分の収入減で6ヶ月間育児に専念できる
- 育児休業が1年間の場合は約100万の収入減で、さすがに経済的に厳しいので断念
- 短時間でできる副業などを始めて、1ヶ月5万円程度稼げれば、実質手取りはキープできそう(もし余裕があれば)
- 虎の穴ラボはまだ若い組織で、2022年夏時点では子供がいるメンバーが少なく、まだ育児休業を取得した人はいなかったので、自分が取得することで今後他メンバーも取得しやすくなるのではと考えた
育児休業に向けてやったこと
育児休業に入る約7ヶ月くらい前から、上長には相談をしていました。 育児休業に入る2ヶ月くらい前から、引き継ぎが必要なタスクを整理し、他メンバーに引き継ぎを行いました。 このとき、引き継ぎも兼ねて、後手になっていた資料の取りまとめや、ドキュメント整備ができたのはよかったと思います。
大体以下のようなスケジュール感でした。
- 2022年2月
- 上長に育休取るかもと伝えた
- このとき、取得期間は2023年1月〜7月で考えていた
- 2022年5月
- 情報収集の結果、育児は最初の方が大変そうなので、育休の期間を2022年10月−2023年3月への変更を検討
- 2022年6月
- 育休を取ることと、取得期間を確定し、上長にも報告
- 2022年7月
- 第一子誕生
- 2022年8月
- 初の育休取得なので、総務の担当者と面談(手続きや疑問点について確認)
- 引き継ぎが必要なタスクを整理し、引き継ぎ開始
- 2022年9月
- 引き継ぎ完了
- 月末1週間は有休を取得し、そのまま育休へ
- 2022年10月
- 育児休業開始
育児休業中の過ごし方
基本的に、子供中心の生活になっていました。 以下に育児休業中のメモ書きを載せておきます。
育児休業1~2ヶ月目(子供は生後3~4ヶ月)
- 夜の授乳や夜泣きもあり、まとまった睡眠時間が取れない
- 夜泣きは妻と1日ごとに交代で対応
- 昼間に子供が寝てるときに一緒に寝る
- ここが一番しんどかった
- でも娘がかわいいので頑張れる
育児休業3ヶ月目(子供は生後5ヶ月)
- 夜泣きが落ち着いてきたので、一応朝まで寝られるようになった
- 少しずつではあるが、自分の時間も取れるようになった(ただし、まとまった時間はなかなか取れない)
- 毎日お風呂を入れている影響か、光熱費がやばい(電気ガス水道で約4万/月)
育児休業4ヶ月目(子供は生後6ヶ月)
- 離乳食を開始
- ここが2番目の山場だった
- まず離乳食を作るのがしんどい
- そして食べさせようとしても思うように食べてくれない
- 初めて見るものが多いのか、食器や食べ物に手が伸びてあっちこっちベタベタになる
- 口の周りが真っ赤になって病院へ、、食べる前に口の周りにワセリン塗って対策した
育児休業5ヶ月目(子供は生後7ヶ月)
- 離乳食が2回食に進化
- 食べるときにあまり手が出なくなってきたので、周りを汚すことは多少減ってきた気がする
- とはいえ、スプーンを奪われることはよくあるので、遊ぶ用のスプーンも用意した
- 娘が転がって移動できるようになったので、行動範囲が広がってきた。かわいい
- 月末頃、生活リズムがある程度整ってきたので、予定通り4月から仕事復帰する旨を上長と総務の担当者に連絡
育児休業6ヶ月目(子供は生後8ヶ月)
- 離乳食にも慣れたようで、生活リズムがある程度整ってきた
- ただ、離乳食を優先して自分たちのご飯を後ろにずらしていたので、夕食の時間が20~21時くらいになっていたのが少しつらかった
- この辺から仕事復帰に向けて生活リズム(食事やお風呂の時間など)を調整
- 娘のずりばいが突然スピードアップし、一気に行動範囲が広がったので、ベビーサークルで壁を設置
- 娘がかわいい
仕事へ復帰と育児
職場復帰後、まずは以下の作業を実施しました。
- 業務用PCのソフトウェアアップデート
- 事前に、上長がアップデートが必要なものの一覧と作業手順をまとめてくださっていたので、スムーズに対応できた
- 開発環境のアップデート
- 開発言語のバージョン等も変わっていたが、開発環境はDockerを使用しているので、イメージ再構築するだけで作業完了
- 職場環境やルールの変化のキャッチアップ
- 虎の穴ラボでは定期的にプロダクトの状況や会社全体の情報を共有する場を設けており、その議事録を確認することで育児休業中の変化をキャッチアップ
- チーム内の変化については、上長と1on1をしたり、チームメンバーと打ち合わせをするタイミングで確認しながらキャッチアップ
上長やチームメンバーのサポートもあり、仕事への復帰はスムーズにできたと思います。
また、我が家では、夕方19時~20時くらいに子供をお風呂に入れていたので、勤務時間を9時~18時に変更しました。
(ラボの基本的な勤務時間は10時~19時)
このように勤務時間の融通が利くのも、虎の穴ラボで働く魅力の一つだと思います。
リモートワークでの育児(生後9ヶ月頃)は、大体以下のようなスケジュール感です。
時間 | やること |
---|---|
6:00 | 妻起床&授乳 |
7:00 | 自分も起床、朝食(離乳食も)の準備 |
8:00 | 朝食(離乳食あげながら) |
8:30 | 食器洗ったり等の後片付け |
9:00 | 出勤(リモート) |
13:00 | 昼休憩 |
13:15 | 昼食(離乳食あげながら) |
13:45 | 食器洗ったり等の後片付け |
14:00 | 仕事再開 |
18:00 | 退勤、夕食の準備 |
18:30 | 夕食(離乳食あげながら) |
19:00 | 食器洗ったり等の後片付け |
19:30 | お風呂 |
20:00 | ミルクタイム |
20:30 | 寝かしつけ |
21:00 | 自分の時間 |
23:00 | 就寝 |
家族全員で一緒に食事が取れるのも、リモートワークの良いところだと思います。 調理は妻に任せている部分が多いので、片付け等は自分が率先してやっています。
仕事に復帰後に分かったことですが、育児休業中に新たにメンバーが参画しており、子育て中のメンバーが一気に増えていたことは嬉しい誤算でした。
まとめ
「はじめに」でも記載したように、育児休業を取得して本当によかったと思っています。 特に生まれてからの1年間は子供の変化も大きいので、一生に一度のこの時間を一緒に過ごせたことが幸せでした。
以下に、育児休業を経験して感じた「良かったこと」と「大変だったこと」をざっくりとまとめてみました。
良かったこと
- 子供の変化が大きい時期に一緒に過ごす時間が取れた
- 妻と二人で分担して育児ができた(ワンオペはしんどい)
- 思ったよりも自分の時間は取れる(ただし、まとまった時間はなかなか取れない)
- 育児休業に入る前に、後回しになっていたドキュメント整備ができた(引き継ぎも兼ねて)
- 上長やチームメンバーのサポートもあり、仕事への復帰はスムーズにできた
大変だったこと
- 自分の時間をまとまった時間で取りにくい
- IT業界や技術トレンドを追いかけられなかった
- 余裕があれば、本を読んだり副業でもと思っていたが、正直余裕はなかった
- 育児休業給付金が振り込まれるタイミングが思ったよりも遅かったので、一時的に貯金がごそっと減っていくのが精神的につらかった
- 光熱費がやばい(育児休業とは関係ないが、、)
というわけで、いろいろ振り返りながら記事を書いてみました。
家庭や状況等、様々な要因があるので、育児休業の取り方や過ごし方は人それぞれだと思いますが、その一例として参考になれば幸いです。
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