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【UX改善にオススメ!】「はじめてのUXリサーチ ユーザーとともに価値あるサービスを作り続けるために」を読んだ感想

こんにちは! 虎の穴ラボのS.Sです。 サービスを通じてより良いユーザー体験を提供するためにUX(User eXperience)が重要視されています。 今回は、UXを向上するために必要なUXリサーチに関する本を購読しましたので、ご紹介いたします。

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書籍情報

  • はじめてのUXリサーチ ユーザーとともに価値あるサービスを作り続けるために
  • 著者:松薗 美帆 / 草野 孔希
  • 出版社:翔泳社
  • 発売日:2021年8月5日

www.shoeisha.co.jp

内容

全8章立てで、UXリサーチの説明から始まり、実際のUXリサーチのやり方、振り返り方、リサーチ結果の共有方法まで解説されています。

Chapter1 UXリサーチの捉え方

なぜUXリサーチが必要か、UXリサーチの必要性が解説されています。

UXリサーチのメリット

その1:サービスをリリースする前に様々な学びをユーザーから得られる。
その2:ユーザー目線でサービスの全体像や役割のあり方を捉え直す良い機会となりそれによって、チーム間の仲も深まり、組織に良い刺激となる。

Chapter2 UXリサーチの始め方

UXリサーチの必要性がわかったところで、実際にUXリサーチを始める方法が解説されています。
まずは身近なところから始めると良いそうです。例えば、家族や友人や別の部署の人に普段の行動やサービスを使ってみた感想を聞くのも立派なUXリサーチ。

Chapter3 UXリサーチの組み立て方

UXリサーチがどのようなプロセスで構成されているのか理解したうえで、UXリサーチの組み立て方について解説されています。

UXリサーチのプロセス

UXリサーチのプロセスの以下の7つで構成されます。
「状況理解」→→「問い立案」→→「手順設計」→→「調査準備」→→「調査実施」→→「データ分析」→→「結果活用」

状況理解

 なぜUXリサーチが必要か明確にする。

問い立案

 UXリサーチで明らかにしたい問いを立てる。

手順設計

 そのような手順でUXリサーチをするか、UXリサーチの全体の進め方や手法を組み合わせて設計する。

調査準備

 設計した手順に基づいてUXリサーチの準備を行う。

調査実施

 設計した手順に基づいてUXリサーチの実施を行う。

データ分析

 調査を実施して得られたデータの分析を行う。

結果活用

 調査結果とその分析結果を関係者に共有する。

Chapter4 UXリサーチの手法を知る

その時の状況に応じたUXリサーチを行うために、UXリサーチの手法について解説されています。
主に以下の手法が紹介されています。

UXリサーチの手法

・ユーザーインタビュー
・フィールド調査
・ダイアリー調査
・アンケート
・ユーザービリティテスト
・コンセプトテスト
・KA法
・SCAT
・mGTA
・KJ法
・ペルソナ
・カスタマージャーニーマップ
・サービスブループリント

それぞれに特色を知ったうえで、状況に応じて適切な手法を選択したいですね。

Chapter5 UXリサーチを一緒にやる仲間の増やし方

UXリサーチをより効率に行うために、どのようにして周りの人たちに協力してもらえば良いか、UXリサーチの協力してくれる仲間の増やし方が解説されています。
UXリサーチを組織に根づかせるためのポイントもあります。

Chapter6 UXリサーチを活かす仕組みの作り方

前章では、UXリサーチを一緒に行う仲間の増やし方が解説されていましたが、本章では誰もがUXリサーチを行えるための仕組み作りが解説されています。
UXリサーチを組織の文化として定着させるためにも仕組み作りは大切です。

Chapter7 UXリサーチのケーススタディ

本書の筆者が取り組んだ実例を元にUXリサーチの方法がまとめられています。
これまで解説されたUXリサーチの「準備・実施・分析の進め方」「結果の活用」「仲間の増やし方」「仕組みの作り方」などが実例に落とし込んで解説されていますので、より本番に近い形でイメージが出来ます。

Chapter8 UXリサーチの実践知の共有

UXリサーチを組織の内外に広めるための実践知の共有方法が解説されています。

感想

UX改善を行う上で必要となるUXリサーチについて、基本的な説明から始まり、実際にリサーチを行う上でどんな準備が必要か、どのように進めれば良いか、またリサーチを行った後の分析方法まで、一連の流れがわかりやすく解説されていますので、UXリサーチの入門書としてオススメです。
また筆者の実例を元にしたUXリサーチの進め方も解説もあるので、実際にリサーチを行う時のイメージの参考になります。
UX向上のためにUXリサーチをやってみたいけど、実際どうすれば良いか悩んでいる方にオススメです。解決の手助けになると思います。

P.S.

虎の穴ラボでは、私たちと一緒に新しいオタク向けサービスを作る仲間を募集しています。
詳しい採用情報は以下をご覧ください。
yumenosora.co.jp