虎の穴開発室ブログ

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スプリントレトロスペクティブの話~ふりかえってみよう~

こんにちは。虎の穴ラボのnsdです。

この記事は「虎の穴ラボ夏のアドベントカレンダー」21日目の記事です。
20日目はサカガミさんによる「VSCodeの拡張機能を作成する」が投稿されました。
22日目はH.Hさんによる「Trelloを使った自動タスク管理」が投稿されます。
こちらもぜひご覧ください。

■はじめに

スクラム開発を実践している皆さん、やってますか!?「ふりかえり(スプリントレトロスペクティブ)」を!!
今回は私のチームが行っているふりかえりの方法を紹介しようと思います。


スプリントレトロスペクティブとは

スプリントレトロスペクティブの⽬的は、品質と効果を⾼める⽅法を計画することである。
スクラムチームは、個⼈、相互作⽤、プロセス、ツール、完成の定義に関して、
今回のスプリントがどのように進んだかを検査する。
多くの場合、検査する要素は作業領域によって異なる。
スクラムチームを迷わせた仮説があれば特定し、その真因を探求する。
スクラムチームは、スプリント中に何がうまくいったか、どのような問題が発⽣したか、
そしてそれらの問題がどのように解決されたか(または解決されなかったか)について話し合う。

スクラムガイドより


■私のチームのふりかえり

私のチームではふりかえりの手法として「KPT」を実施しています。

KPTとは

以下の3要素に分けてふりかえりを行う手法
・K:Keep = 良かったこと(今後も続けること)
・P:Problen = 悪かったこと(今後はやめること)
・T:Try = 次に挑戦すること


↓時間や利用ツールなどの基本情報はこんな感じ↓

・振り返り手法  :KPT
・実施のタイミング:隔週木曜日、1時間
・参加者     :通販開発での下名所属チーム(7名)
・集合場所    :Google Meet
・利用するツール :Trello、タイマー


ポイント①:タイミングについて

2週間スプリントとしているので、後半週木曜日にふりかえりを実施しています。

タイムスケジュール
・Keep:作成3分、共有10分前後
・Peoblem:作成3分、共有10分前後
・Try:作成3分、共有10分前後
・Commit(実施するTryの決定):投票2分、詳細確認

作成と共有はK,P,Tで共通してそれぞれ3分と10分(内容により前後)としています。
最後に提案されたTryの中から実践するTryを投票で決めています。
実践するTryが決まったら再度詳細内容や何をすることでゴールとなるかの認識合わせをして完了となります。
担当者の割り振りはスプリントプランニングで別途行います。


ポイント②:ホワイトボードの代わりにTrelloを使用

KPTはKeep,Problem,Tryをそれぞれ紙に書いてホワイトボードに貼り付けるやり方が一般的ですが、
そもそもリモート環境では参加者が集まってホワイトボードに紙を張り付けることができません。
そこで、Trelloを使用することにしました。
ホワイトボードと見立てたTrelloにKeep,Problem,Tryのリストを作成してそこにカードを追加していきます。
<Trello利用のここが便利>
・カードにメンバーを設定しておくことで誰が書いたものかわかる
・タイトルに入りきらない詳細などはカードの中に追加で書ける
・CommitするTryを決めるときに投票機能が利用できる


ポイント③:進行役はTrelloを画面共有

リモート環境ではWeb会議に集まってふりかえりを行うこととなります。
この時、進行役の人がTrelloの画面共有を行い、参加者はそれを通してTrelloを参照するようにします。
これはTrelloの内容を共有するために当然のことでもあるのですが、参加者の顔が全面に表示される状態のままだと会議室で対面で向き合って座ることによる対立構造に近い状態になってしまうためです。
Trelloを画面共有することで、参加者全員でボードを見る協力的構造の状態となり、参加者の協調性を高めることができます。
左:対立的な席位置
右:協調的な席位置


ポイント④:最終的なTryは2つまで

改善のアイデアとしてTryがたくさん出てくるのはいいのですが、多すぎて困ったことはないでしょうか?
私のチームでは提案されたTryの中から投票で実行するものを選択しているのですが、以前は毎回5つほどが選択されていました。
ですが、実際には半分くらいのTryは実行に移せないまま毎回積み上がっていました...。
そこで、実行に移すTryを最大2つまでとすることにし、投票数も最大2票(以前は無制限)としました。
これにより、本当に必要なものだけが選ばれるようになりました。


■今後の改善について

以上が私のチームのふりかえりでした。

この方法についてもまだまだ問題点や改善の余地があると考えており、
今後は以下の問題を解決する取り組みの実施を検討しています。


〇Keepを増やす

KPTはどうしても失敗したことを思い出してProblemが多くなり、
TryがProblemの改善だけになってしまいます。
結果として反省会のようになってしまうため、もっとKeepが多く出るようにしたいと考えています。
同じことを考えている方も多く、以下で紹介されているKeepを「続けたいこと」「ドやりたいこと」「お礼したいこと」に分ける方法を試そうと思います。 ihcomega.hatenadiary.com


■おわりに

今回のブログを書くにあたり改めてKPTを考えてみましたが、自分自身が「なんとなく、漠然と」ふりかえりをしていることがわかりました。
先に挙げた通り、現状の問題と改善を考えるきっかけにもなったのでよりよい改善をTryしていきたいと思います。


P.S.

採用情報 ■募集職種
yumenosora.co.jp