虎の穴開発室ブログ

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Backlogをスクラム開発のタスク管理に最適化するためにした事

こんにちは、虎の穴ラボのH.Hです。 本記事は虎の穴ラボ2024年夏の連載ブログ 3日目の記事です。
今回は4月にリモートワークで活用しているタスク管理ツールをBacklogに切り替えを行なったので、日々のタスク管理のためにさまざまな設定を行なった内容を紹介します。さまざまな場所で活用されているサービスなので、Backlogでタスク管理されている方にぜひ読んでいただけると嬉しいです。

スクラム開発のスケジュールについて

虎の穴ラボでは採用説明会などで説明している通りそれぞれのチームが一定の期間を区切ったスクラム開発を行なっています。
私の所属しているチームでは2週間を1スプリントとして開発を行なっています。
スクラムイベントとしては以下のタイミングで行なっています。

スプリント最終日の金曜日→スプリントプランニング
毎日朝→デイリースクラム
スプリント最後の木曜日→スプリントレトロスペクティブ

タスク管理ツールの移行で問題になったことと解決策

ここからタスク管理ツールが変わったことで発生した問題と解決策についてまとめていきます。

1)標準の状態管理だけだと管理が難しいので状態を追加

標準の状態だと未処理、処理中、処理済み、完了となっているかと思います。
他にも状態を追加できますが12個までという制限があるため、制限内で整理を行いました。

標準の状態 整理後の状態 備考
未処理 未処理 一時的に課題を作る時に使用する
KPT スプリントレトロスペクティブで出たタスクを入れる
案件チケット 各種開発案件のタスクのチケットを入れる
次スプリントタスク 次スプリントで実施したいタスクを入れる
現在スプリントタスク 現在スプリントのタスクを入れてスプリントの残タスクを管理する
処理中 処理中 作業中のタスクを入れて日々の進捗を管理する
本日コミットメント その日に終わらせるタスクを入れる
レビュー 作業は完了してレビューだけが残っているタスクを管理する
他部署確認 他部署が確認中のタスク
リリース待ち リリースだけが残っているタスクを入れる
処理済み 処理済み 終わったタスクを入れる
完了 完了 一定期間ごとにボードから見えなくする状態

日々の作業の中で発生したタスクは、以下のルールで作成しています。

整理後の状態
現在スプリント中に対処する必要なタスク 現在スプリントタスク
現在スプリント中に対処は不要だが、次のスプリントでは解決した方がいいタスク 次スプリントタスク
いつか解決した方がいいタスク KPT

日々のスクラムイベントではどのようなことをしているかですが、以下のようなことをしています。
・プランニングが始まる前にKPTから期限が近いタスクを次スプリントに入れる
・プランニング時は案件チケットと合わせてプランニングを実施
・日々のデイリースクラムは現在スプリントタスク〜他部署確認までのところを確認
 確認していく中で残っているタスクの消化できているかなどを確認しています。
(後述しますが、タスクの総量を確認して残りの期間から対応が完了するかなどを判断しています)
・スプリントレトロスペクティブでは課題を未処理に作成して、チーム内で実施した方が良いとなったタスクはKPTの中に入れて、残った課題を完了に移動

2)ボードに溢れるタスクを見えなくする

課題の状態はBacklogのボードで一覧で見ることができます。
ただ課題が増えすぎると最初に表示できる課題の総数を越えてしまう状態が発生します。
管理上もどんどん完了に課題が増えていくことになるので、細かなタスク管理を行うほど課題が見えないという状態が発生しやすくなります。
その対応として課題に設定できるマイルストーンに一つ完了を追加し、ボードでは未設定の課題だけを表示するということで終わった課題を表示しないという対応を行いました。(案件ごとの進捗状況は別で管理しているのでマイルストーンはほぼ使用しない状態で、個別のチームのタスク管理のプロジェクトとなっているためにできることになります)

3)タスクの予定と実績をボードで見たい

以前のタスク管理ツールではタスクの予定や実績が見る方法があったのですが、Backlogのボードの画面では見ることができないという問題がありました。
(課題の中で予定と実績を入れることはできますが、ボード画面を表示しただけでは見れない項目となります)
こちらの対策として課題のタイトルに予定と実績の数値を入れて、値を見れるようにしました。
さらに数値の合計をボードの画面を開くだけで見ることができるようにChromeの拡張機能を作成しました。

下の画像のように予定と実績の数値の合計を表示したり、進捗状況に合わせて背景色を変えたり期限が近いタスクを分かりやすく枠線をつけたりしてくれるものを作りました。

Chromeウェブストアに公開しているので、以下のリンクから利用することができます。

chromewebstore.google.com

拡張機能の詳細はこちらのSpeakerdeckやQiitaの記事にまとめていますので、合わせてみていただけると機能がわかるかと思います。

「SpeakerDeck」
speakerdeck.com

「Qiita」
qiita.com

Chromeの拡張機能の権限が多くなるとバージョンアップなどで制限がかかる可能性があるのと、不要な権限がついていると詳しい人がみると気になることもあるかと思ったので最低限の権限にしています。

4)ボードで複数人の選択したい

ボードの画面だと担当者の検索は全員もしくは1名のみの選択となっています。
そのため担当者が設定されているタスクと設定されていないタスクを一度に表示することができず、担当者の切り替えをしてタスクの割り当てを作業規模と照らし合わせて整理することが必要になります。
切り替える手間をなくすために先ほどの拡張機能で画面に表示されている担当者の一覧を取得して、絞り込みを実施できる機能を作成しました。
担当者未設定のタスクと担当者が入っているタスクを両方表示することができ、スプリントプランニング時に未設定のタスクと設定済みのタスクを一箇所に集めて作業規模をわかりやすくしました。

まとめ

今回チームでタスク管理に使用しているツールの利用方法についてまとめました。
標準機能の活用やChromeの拡張機能の作成などで、実施したいタスク管理の機能について実現することができました。
記載した内容は私の所属しているチームに最適化したものなので、「こういう方法で解決した」や「こうする方がさらに良くなりそう」など感想がありましたらコメントに記載いただけると嬉しいです。

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