虎の穴開発室ブログ

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【読書録】『エンジニアのためのマネジメント入門』ではマネジメントで知っておくべき考え方が網羅的に学べる!

こんにちは。虎の穴ラボのH.Kです。

虎の穴ラボには社内の技術書購入を支援する制度*1があり、このたび『エンジニアのためのマネジメント入門』を読み、とても良かったので紹介します。

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読んだきっかけ

一言でまとめると、「マネジメントをやることになったけれど何も知らなかった」からです。
私にこれまであった知識は、「ほんの基礎教養レベルの心理学」と「他の人からマネジメントを受けての感覚」だけ......。
4月で新しい期が始まり、改めてチームのためにできることを考えたときに、体系的な知識の取得は必須と思え、そのときに目についた本がこちらでした。

私の組織内での立ち位置

少し前から複数チームでの開発リーダーとチームのマネジメントを任されています。
それまで開発リーダーとして、案件やコードに対してある種のコントロールを実施したことはありましたが、対人でのマネジメント経験はありません。
虎の穴ラボという組織が拡大していく中で、チームのマネジメントという役割が必要となり、自ら挑戦した立ち位置ですが、今になって思うと準備不足もいいところでメンバーには迷惑をかけていた(かけている?)な、と思います。🙏

基本情報

タイトル エンジニアのためのマネジメント入門
著者 佐藤大典
発行日 2023/3/9
発行 技術評論社
ISBN 978-4-297-13334-4
紹介ページ エンジニアのためのマネジメント入門(技術評論社)

本書の記載内容

全7章からなっています。

  • 第1章 こんにちは,マネージャー
  • 第2章 対話の基礎を学ぶ
  • 第3章 チームをエンジニアリングする
  • 第4章 組織のマネジメント
  • 第5章 戦略実現のためのマネジメント
  • 第6章 人材の成功にコミットする
  • 第7章 技術とわたしのマネジメント

詳細は技術評論社の以下のページからご確認ください。

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読んだ感想

ここからは読んだ感想を紹介します。

オススメできる人

前述の技術評論社のページに記載されている対象読者は以下の4項目に当たる人たちです。

  • マネジメントに興味のあるエンジニア
  • 昇進して,マネジメントの必要性が出てきたエンジニア
  • 新人エンジニアリングマネージャー
  • マネジメントの基礎をおさらいしたいマネージャー

私も技術評論社のサイトに記載されている対象読者にはぜひ読んでもらいたい内容だと思いました。
加えて、セルフマネジメントという観点やチームメンバー同士のコミュニケーションという観点から、もっと広い読者を想定しても勉強になることは多いと感じました。
もちろん、組織の話や経営の話はチームメンバーにとっては一時的に不要かもしれません。
ただ、知っていて損はない話ですので、チームや人との関わり方について少し勉強したい人にもぜひ読んでもらいたいです。

次につながる知識がたくさん書いてある本

この本にはたくさんの教育学、心理学、経営学等の原理原則が書かれています。
ただし、原理原則に対してマネージャーの具体的なアクションが詳細に書かれているわけではありません。
それはチームの状況や課題によって、原理原則のある程度のテンプレートは保ちつつも、マネージャーが状況を判断し、応用していくべきだという考えが読み取れます。

表紙に記載されているのですが、この本は「マネジメントの仕事・考え方・スキル・理論を学ぶ」本です。
具体的な作業に落とし込むのは私たちの仕事です。
ただ、作業に落とし込むアイディアやヒントは、それこそ膨大に手に入る本です(マネジメント未経験者は特に)。
そして読後は次にチームや組織のためにやらなきゃいけないことがどんどん湧き上がってきます!💪

『エンジニアリングマネージャーのしごと』との対比

弊社CTOの野田からオススメされ、『エンジニアリングマネージャーのしごと』についても読了しています。
🔻『エンジニアリングマネージャーのしごと』の紹介記事はこちら🔻
toranoana-lab.hatenablog.com

『エンジニアリングマネージャーのしごと』は「マネージャーがやるべき業務」にフォーカスを当てた内容となっており、『エンジニアのためのマネジメント入門』は「マネージャーが知っておくべき原則」にフォーカスを当てた本となっています。
象徴的なところとしては『エンジニアリングマネージャーのしごと』では1on1ミーティングの予定のとり方からStep by Stepで解説されているのに対して、『エンジニアのためのマネジメント入門』では1on1を実施する上で必要な知識やコミュニケーション方法に多くの記述を割いています。
上記の違いから、『エンジニアのためのマネジメント入門』で基礎知識をつけ、『エンジニアリングマネージャーのしごと』で実際の業務に落とし込んでいく、というスタイルが良いのかなと思いました。 また『エンジニアリングマネージャーのしごと』で学んだことを実践していく中でうまくいかなかった領域に対して、原理原則から対応方法を検討したい、という場合にも大いに役に立ちます。

読後のアクション

さらにマネジメント領域への理解を深めるため、『エンジニアリング組織論への招待』などの参考書籍として紹介されている本を読み進めていきたいと感じました。
この本により、マネジメントするにあたりうまくいく可能性を高められる知識を得ることができたので、それをより高度に実践していくためには、より周辺環境について詳しくあるべきだと考えたからです。
また、現状のチームやマネジメントしているメンバー、自分の言動を鑑みて、できていないことがはっきりと知覚できました。
不足部分を改善していくために、メンバーとのコミュニケーションをより正確にとり、チームとして、組織として成長していきたいです。

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