虎の穴開発室ブログ

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説得力のあるレポートをサクッと書きたくないですか?

こんにちは、虎の穴ラボの原です。

早速ですが、皆さん説得力のあるレポートをサクッと書きたくないですか?

私は、効率的にレポートを作成するために「入門 考える技術・書く技術」という本を読んだのですが、かなり良かったので皆さんに紹介します。

この記事の目的

誰に

説得力のあるレポート(ビジネス文書など)を効率的に作りたい人

なんと言って欲しいか

この本を読んで自分も説得力のあるレポートを効率的に作れるようになる!

この本は?

この本は、レポート・ライティングに関する定番図書である「考える技術・書く技術(本題:The Pyramid Principle ピラミッドの原則)」の日本語話者向けの実践ガイドです。

タイトル 入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法
著者 山﨑康司
発行年月 2011年5月
ページ数 168

www.diamond.co.jp

なぜおすすめなのか?

私は、日本語でのレポート作成に苦労しているビジネスパーソン(エンジニア含めて)は全員この本を読んだ方が良いと思ってます。

なぜならば…

  • 原著の「考える技術・書く技術」の柱である「ピラミッドの原則」は、様々なレポートライティングのグローバルスタンダードであるため。
  • ピラミッドの原則の実践を難しくしている日本語の特徴に対処する方法を紹介しているため。
  • 図や例文が多く記載され、原著である「考える技術・書く技術」のエッセンスを、わかりやすく学べて実践しやすいため。

A5サイズの168ページで、例文や図も多く記載されているため、読みにくいということは感じませんでした。

書籍のまとめ

「ピラミッドの原則」とは?

「ピラミッドの原則」とは、レポートを作成するときに読み手にとってわかりやすいレポートを効率的に書くための原則です。 簡単にいうと、キーメッセージやそれを支えるロジックをピラミッド状にまとめる「考える段階」と、そのピラミッドを維持して文章を作成する「書く段階」に分けることを推奨しています。

「ピラミッドの原則」はなぜグローバルスタンダードなのか?

「ピラミッドの原則」は、世界中のトップ経営コンサルティング会社のレポートライティングの基本原則として広く使われてます。 「ピラミッドの原則」が使われる理由は、この原則を元にした下記のような「レポート作成フレームワーク」に従うことで、効率的に説得力の高い文章を作れるためです。

  1. 読み手(クライアントなど)の関心・疑問をOPQ分析などのツールを使って整理する。
  2. 読み手に伝えたいキーメッセージを絞る。
  3. キーメッセージを一番上に置き、それを補強するメッセージをピラミッド状に構成する。
  4. ピラミッドの中で「帰納法」や「演繹法」を使ってロジックを展開する。
  5. (可能であれば)このピラミッドを上司などにレビューしてもらう。
  6. ピラミッドの構造を維持した文章を作成する。

なぜ日本語によるピラミッドの原則の実践が難しいのか?

しかしピラミッドの原則を日本語で実践しようとすると、日本語の下記の特徴がピラミッドの原則の実践を難しくします。

  • 日本語のおよそ8割の文章に主語がないため。
  • 接続詞(「が」など)を文中に気安く使えてしまうため。
  • 名詞表現、体言止め、曖昧な言葉を使いやすいため。

この本はどんな方法を教えてくれる?

具体的なピラミッドの作成方法は本を読んでもらうとして、この本では日本語でメッセージを作成する時に下記のルールを適用することで、日本語でのピラミッドの原則を実践しやすくしています。

  • 名詞表現、体言止めは使用禁止とする。
  • 曖昧な言葉は使用禁止とする。
  • メッセージはただ1つの文章で表現する。
  • 「しりてが」接続詞は使用禁止とする。

この本を実践してみてどうだった?

レポートの作成を依頼された時に、読み手の関心がなんなのか、具体的には「誰に・なんと言って欲しいのか」をその場で確認するように意識するようになりました。 そして、それを満たすためのピラミッドを作るだけで良くなったので、時間の節約につながっていると感じています。 また、日本語の特徴を制限することで、日本語でもロジカルなピラミッドを作りやすくなったと思います。

まとめ

説得力のあるレポートを作りたい方向けに、「入門 考える技術・書く技術」という本を紹介しました。

この手の本は、他にも「世界で一番やさしい 資料作りの教科書 | 日経BOOKプラス」など様々な本があります。 ただ、私の個人的なイメージですがこの手の本の源流は「考える技術・書く技術」になると見ています。

最後に、日本語による様々なレポートの作成に苦労しているビジネスパーソン(エンジニア含めて)はこの本を読んでください。

この記事が皆さんのレポート作成に役立つことを願ってます。

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