虎の穴開発室ブログ

虎の穴ラボ株式会社所属のエンジニアが書く技術ブログです

MENU

技術イベントの当日スタッフって何やるの?「Object-Oriented Conference 2024」に当日スタッフとして参加した話

こんにちは、虎の穴ラボのh.kです。2024/03/24に行われた「Object-Oriented Conference 2024」(以下OOC)に当日スタッフとして参加しました。 スタッフ参加してみようかなと思っている人の一助となるように、やったこと、大変だったことなどを共有します。

この記事ではカンファレンス自体に関する感想や内容はほとんど出てきません。

ooc.dev

参加のきっかけ、モチベーション

なぜスタッフ参加したかあたりを明らかにします。最後に達成できたか確認するためのメモだと思ってください。

イベント自体への参加と、そのイベントへのスタッフ参加の2軸で考えていたことを整理します。

OOC自体へのきっかけ、モチベーション

OOCというイベント自体への参加のきっかけは単純に「設計が好きだから」という一言に尽きます。

スタッフ参加するかどうかは別として、懇親会までの参加は既定路線だったように思えます。 「オブジェクト指向」はもちろん、「DDD」や周辺のモデリング、さらにはコンウェイの法則/逆コンウェイの法則に従った組織論と設計で扱う範囲は膨大で、プロダクトや組織ごとにベストが異なることもあります。

言語に依らない引き出しを増やすためにこのカンファレンスは自分の「指向」にピッタリだと感じました。

スタッフ参加へのきっかけ、モチベーション

次に本題であるスタッフ参加した理由ですが、一番はコミュニティから享受し続けるだけはよくないなって思ったためです。 前提として、これまで「スタッフとして」イベントに参加したことはありませんでした。

私はお陰様で(?)「JJUG CCC」や「Kaigi on Rails」などで登壇する機会をいただき、本編はもちろんのこと懇親会等でもたくさん「良い思い」をさせてもらっています。 登壇、スピーカーになるという形でコミュニティに貢献はできています。ただスピーカーという一般参加者より運営に一歩近い立場を経験しているからこそ、スタッフの大変さを知っておかないとという気持ちも出てきました。

そのタイミングで当日スタッフの募集があったのがOOCでした。言葉を選ばずに言えば「そこそこの規模のカンファレンスならどれでもよかった」となります。 とはいえ、終わった今になると「最初のイベントがOOCでよかった」と心から思います。

その他、後押しになった部分を列挙します。

  • 会社の人とBuriKaigi参加の打ち合わせ(電車とかホテルとかの確認)中にOOCを見つけて、一緒にスタッフ参加しようと声掛けできた
  • 主催の方を一方的に知っていたため、安心感があった

この記事とは関係ないですが、OOCではやりたいことを全部やろうと思って他にも以下のことをしています。

  • ガイドブックへの寄稿
  • 飛び込みLT会への参加

スタッフ参加の方法

OOCでは特設サイトconnpassをLPとして、forteeの募集ページで登録する導線でした。 具体的な導線はイベントによって異なるかと思います。 そのため、スタッフ参加するためには日頃から技術コミュニティをある程度ウォッチしておく必要があるのかなと感じました。

  1. 技術コミュニティの公式X
    1. 有志によるまとめスプレッドシート
  2. いろんなところでスタッフやっている人のX
  3. connpass

やったこと

大まかには以下のような流れでした。

  1. 1/23 OOC用のDiscordサーバー参加
  2. 3/20 スポンサーちらし封入作業
  3. 3/23 前日打ち合わせ
  4. 3/24 当日

forteeの申請したスタッフ参加の承認が下りるとDiscordへの招待メールが送信されてくるので、任意のタイミングで参加します。 また、ちらし封入と前日打ち合わせは任意参加のものですが、両日参加しました。

このあと出てくる用語として「コアスタッフ」というものがあります。コアスタッフは実際に組織運営をしてくださっている方々です。

具体的には当日備品そのものの手配や運搬の調整をしたり、当日スタッフを割り振ったりしています(書ききれませんが、私が見えている/想像するよりも、もっとたくさんのことをしています)。

OOC用のDiscordサーバー参加

OOCではスタッフへの連絡はDiscordを介して行われました。メーリングリストよりオープンに運用ができ、横から質問を入れやすい利点はけっこうあるかなと感じました。 当日スタッフ用の「しおり」や香盤表の事前共有などがメインで行われました。 また当日対応でも掲示板としての役割を果たしています。

スポンサーちらし封入作業

受付で配布するスポンサーちらしをファイルにいれる作業を人海戦術で実施しました。

このへんの作業は「技術カンファレンスあるある」らしく手際よくシステマチックに対応、改善が進んでいき、スタッフ初参加としては頼もしかったです。 この日は他にもガチャガチャ用のカプセル作りや、事前に届いた当日搬入物の確認、ロールアップバナーの組み立て確認を実施しています。

前日打ち合わせ

前日打ち合わせでは当日どの時間にどのように動くかという具体的な説明や認識合わせが行われました。

この打ち合わせにより、当日作業への解像度が一気に高まりました。 また、幕間の対応等の自分では意識していなかったところがほかのスタッフの質問により可視化され、ここでも経験者はさすがだなと助けられました。

当日

私はセッションルームの担当だったので、部屋の設営、司会、登壇者のフォローがメイン作業でした。 手が空いているときや気づいたことがあれば、積極的に協力し合う文化があり、目標に向かって全員で対処していく一体感を非常に強く感じました。

事前の打ち合わせでは見えていなかった問題点が発生することもありましたが、コアスタッフのみなさまのサポートもあり、大きな事故なく終えることができました。

得られたもの

感情的なところである「達成感や一体感」を除くと大きくわけて2つあります。

  • 当日スタッフの流れ
  • 言語コミュニティを超えた関係性

当日スタッフの流れ

初めてのスタッフ参加で当日の目に見えている部分以外のことはどれも新鮮で、一般参加者目線で言うとありがたさしかないものばかりでした。

例えば当日の導線案内もその時の人の流れを見て、随時変更しており、多くの人がより楽しめるように各スタッフが最善を尽くしていることを改めて知ることができました。

また、香盤表を俯瞰して見ることで、どのくらいの比率で人を割り振っていて、当然ですが「朝の時間は受付が大変なんだな」とか「遊撃ってそんなに大事なんだ」とか基本的なことを学べたと思います。

言語コミュニティを超えた関係性

普段JavaやRubyなど言語ベースの勉強会やイベントに参加することが多く、他のコミュニティの文化や著名人に疎いところがありました。 当日スタッフの参加者は他のコミュニティでもスタッフとして参加されている方が多く、他のコミュニティの雰囲気を知れ、おすすめのセッションを共有いただきました。

普段業務しているだけだと、なかなか生まれないつながりなので、この関係性は今後も大切にしていきます。

反省点

端的に言うと、もっと文字ベースで情報を伝達すべきだったなということがあります。 「ちらし封入」や「前日打ち合わせ」が任意参加のため、参加がなかった人と参加した人で当日作業の解像度や理解度に差がある状態でのスタートとなりました。

打ち合わせで決まったことは、ある程度Discordに書き出したり、プリントアウトした資料を当日持っていったりしたのですが、細かいニュアンスや会場設営でやる必要があることなどが漏れており少し苦労しました。 普段からオープンな場所にメモを取るように改善を図っていきます!

おわりに

当日スタッフとしての役割は始めてでしたが、とても楽しく参加できました!ぜひ、この体験を皆さんにも味わってもらいたいです。 当初の目的であったコミュニティへの還元という面でもある程度お役に立てたのではないかと自負しています。

不安なこともありましたが、PHPやJavaなどのコミュニティでスタッフ経験のある方が多く、メンバー内でも知識を共有し解像度を上げて臨めました。 もちろん、コアスタッフの方にもたくさんフォローしていただき、不慣れで見通しが立っていないことで発生する疑問点には丁寧に回答していただけました。

今回得られた経験をもとに、自社のイベント運営、継続したコミュニティへの貢献を進めていきます。

定型句みたいな形にはなりますが、スポンサー様、登壇者様、参加者様、コアスタッフ、当日スタッフのみなさん、本当に素晴らしいイベントをありがとうございました!!

採用情報

虎の穴では一緒に働く仲間を募集中です!

この記事を読んで、興味を持っていただけた方はぜひ弊社の採用情報をご覧下さい。

カジュアル面談やエンジニア向けイベントも随時開催中です。ぜひチェックしてみてください。 toranoana-lab.co.jp