福島県いわき市に住みながらフルリモート勤務をしている、エンジニアのJ.Wです。
今年の7月に私が住んでいる地域で活躍しているエンジニア有志でWEBアプリケーション開発の活動を立ち上げました。
その立ち上げの背景や初回のキックオフMTGまでのストーリーを語らせていただきます。
活動を思い立った背景
地域に限定した活動を思い立った背景を説明をします。
1. 地域のエンジニアの技術的知見を広げたい
私の住む地域にも小規模ながら製造メーカーや行政のシステム開発を受託するソフトウェアベンダーが数社活動しています。
ただ、顧客のシステム特性から利用技術も限られ、かつモダンな技術に刷新も容易に行うことができません。
そして、顧客も限定的で新しい技術知見を得る機会が少なくなっています。
そのため、私が今まで経験してきた技術的知見、経験を共有したいと考えました。
2.地域のソフトウェアベンダーの会社間交流を活発にしたい
大都市圏と違い、エンジニアのコミュニティーが少なく、また企業間のエンジニア交流機会もほとんどありません。
そのため、エンジニアは自己研鑽以外に同じ環境で同じ技術を使い続けているのが実情です。
それでは、個人や企業の技術知見が広がる可能性も低く、同じ技術を使い続ける、という悪循環に陥りやすいです。
そのため、企業を跨いだエンジニア交流の場を提供し企業間でも知識交換を行えないか、と考えました。
立ち上げまでの経緯
地元のソフトウェアベンダー経営者や退職された大学教授が参加する小規模コミュニティーの勉強会に参加。
地域の有志エンジニア共同でアプリケーション開発の活動をできないか、どうすれば実現できるか、をメンバーに相談。
活動立ち上げを思い立った背景とメンバーの想いが一致したので、コミュニティーのバックアップを受けて立ち上げが決まりました。
どのようなWEBアプリケーションを作るのか
開発するアプリケーションについて軽く触れておきます。
いわき市役所が人口推移や経済活動推移等をオープンデータとして提供していたので、それを可視化するWEBアプリケーションを開発することとしました。
東京都の新型コロナウィルス感染症対策サイトのようなWEBアプリケーションをイメージしていただければと思います。
このブログは、活動を立ち上げた経緯や背景、立ち上げまでのタスク等を伝えることが目的なので、アプリケーションの技術スタック、選定理由の説明は割愛します。
初回キックオフMTG開催に向けて
立ち上げが決まってから初回キックオフMTG開催を決めました。
それに向けて実施したタスクと苦労したポイントを説明します。
1. 広報活動
これに関しては地元コミュニティーメンバーからの申し出もあり一任できたため、私は必要最低限の広告内容確認を行いました。
個人では地域のソフトウェアベンダー企業へ声掛けもできなかったので、これは非常に助かりました。
人脈が少ない、またはゼロの地域のエンジニアをターゲットにしたコミュティ等を立ち上げる際には、まず人脈を作っておくと良いかもしれません。
2.キックオフMTGの会場確保と運営
これも広報活動と同様に地元コミュニティーメンバーへ一任できました。
初回キックオフMTGはオフライン開催に限定したので、アジェンダ作成以外に会場確保、備品準備も一人では手が足りなかったでしょう。
特に地方都市の場合、行政が運営する会議室やイベント会場等を利用することが多く、その利用登録のため役所に行く必要がある場合もあります。
すでに地域にコミュニティーがある場合、メンバーが利用登録を済ませている場合もあります。
地方都市でのオフラインイベント開催の際は、会場と利用方法については事前に下調べをするとともに、前述の通り人脈を形成しておくことをおすすめします。
3.キックオフMTGの資料作成
キックオフMTGの資料作成は、私が担当しました。
この作業はスムーズに進められると思っていましたが、IT企業が少ない地域ならではの苦労がありました。
それは、大都市圏のIT企業では広く使われてるツール等が浸透していない、という点です。
私の場合は、GitHubとSlackが該当していたので、入門者向けに概要と利用方法の説明資料をゼロから作成しました。
GitHubについて説明をした資料を抜粋してお見せします。
この資料のようにGitHubの役割、アカウントの作り方等を改めて資料に書き起こして伝えるのは初めてだったので良い経験でした。
地方都市で活躍しているエンジニア向けのコミュニティ立ち上げを検討している方は、この点もご参考ください。
4.募集エンジニア要件の策定
一緒に活動するエンジニアの募集要件の策定タスクです。
流石に誰でも良い、というわけには行かないので、要件策定も私が担当しました。
これもかなり苦戦しました。
地域エンジニアのスキルセットと私が想定しているスキルセットの差分があったので、それのすり合わせについてコミュニティメンバーと相談に時間をかけました。
地域を限定しなければ、○○を利用できる人、××を勉強したい人といった大枠な要件でも、ある程度のコミュニティ発起人が想定するスキルセットを持つエンジニアは集まるとは思います。
ただし、地域限定で特に地方都市だと前述の通りエンジニアの利用技術が限定的になる可能性もあり、発起人が想定するスキルセットをもったエンジニアが集まりにくい場合もあります。
想定するスキルセットと細かく事前に考案しておく必要があります。
初回キックオフMTG開催結果
コミュニティの助けもあり、なんとか初回のキックオフMTG開催を行うことができました。
しかし、宣伝期間も短かったこともあり初回の参加者は3名という結果になりました。
参加人数は少なかったものの、普段の業務以外の知識習得に繋がるので良い経験だ、という意見もいただきました。
エンジニアは活動内容、範囲はそれぞれ違っても学習したい意欲に違いはないのだな、と実感できたのは良い収穫です。
今後はこのメンバーをコアメンバーとして、徐々に参加者を増やしていこうと思います。
今後の展望
1. 次回イベント開催で参加者を増やす
前述の通り、初期メンバーは3名となりました。
しかし、それぞれの所属企業でキーマンとなっているエンジニアが集まっているので安定的な活動が難しいです。
そのため、もっと参加者を増やすために2回目のイベント開催を検討しています。
2. 市役所職員向けの勉強会に登壇
今回の活動が市役所職員の耳に入り、市役所職員向け勉強会への登壇を打診されました。
この件については、全く想定しておらず嬉しい誤算です。
どのような内容にするかは今後検討していきますが、可能であれば市民も巻き込んだ活動につなげたいです。
最近話題に上がることが多い「シビックテック」これの実現に近づけたいと思っています。
3.活動地域を広げる
ご存知の方はいるかもしれませんが、福島県にはICTの導入に力を入れている会津若松市があります。
出来れば、その地域のエンジニアまで巻き込んで福島県全体のエンジニアリング力向上に貢献したいと思います。
まとめ
長文となりましたが、コミュニティ立ち上げまでの経緯、背景等を説明させていただきました。
振り返ると相当なパワーと時間が必要で、コミュニティーを次々と立ち上げている方には脱帽します。
経験したからこそ言えることですが、コミュニティ立ち上げを躊躇している方、想いがあるなら挑戦してみてください。
失敗するかもしれませんが、技術力以外に成長できることは確実にあります。
この記事を読んで、少しでもコミュニティ立ち上げについての興味やモチベーションを上げていただければ幸いです。
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