こんにちは、虎の穴ラボのhk220です。
本記事は虎の穴ラボAdvent Calendar 2023-Qiitaの19日目の記事です。
18日目は、Mさんによる「AIファーストのコードエディタ Cursor 使ってみた」が投稿されました。
20日目は、デザインTさんによる「コーポレートサイト(採用サイト)をリニューアルしたよ!」が投稿されます。ぜひこちらもご覧ください。
今回は、「GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた」を読んで学んだこと、感じたことについて書きます。
本の情報
タイトル | GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた |
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著作者名 | 千田 和央 |
判型・ページ数 | 四六判(単行本)・312ページ |
ISBN | 9784798183916 |
発売日 | 2023年09月11日 |
書籍の内容
本書は4つのパートに分かれていて、リモート組織に移行することのメリットを紹介した後に、どのようにリモート組織に移行していくかのプロセスについて、移行後にどのようにリモート組織を活性化させるか、そして最後にGitLabという組織が成果を出し続けるために実践している人事制度や業務ルールについて紹介しています。
図は少なく、文字を読んでイメージしながら読み進める必要があります。ただ、読みやすい文体だったのでスムーズにイメージしやすかったです。
第一部 リモート組織のメリットを読み解く
リモート組織にすることのメリットとして以下が紹介されています。
- 非常に高いエンゲージメント(会社を愛しているかの度合い)
- 最も優秀な人を早く採用できる
- 多様なメンバーのパフォーマンスを最大化
- 成果にこだわる風土が醸成される
- コストが効率化され、本質的な業務に集中できるようになる
第二部 世界最先端のリモート組織へ移行するためのプロセス
リモート組織に移行するためのプロセスとして以下が紹介されています。
- 組織としてリモートワークに移行することをはっきりと明示する
- リモート組織移行責任者を任命する
- ハンドブックを制定する(一番大事)
- コミュニケーションガイドラインを明示する
- ツールの種類を最低限に抑える
- 経営陣のデフォルトをリモートにする
- インフォーマルコミュニケーションを設計する
このパートにはこれらを実践できているかチェックするための表も用意されています。 また、リモートワークで発生する問題と対策についても説明されています。
第三部 GitLabが実践するリモート組織を活性化させるカルチャー醸成法
よくある会社では、カルチャーを重要視されていますが、GitLabではバリューを重要視しています。 このパートではGitLabのバリューである以下について説明し、バリューを体現するために必要なスキルや組織としてやるべきことが説明されています。
- コラボレーション
- 成果
- 効率性
- ダイバーシティ&インクルージョン、ビロンギング
- イテレーション
- 透明性
特に、このパートでは章を一つ使って「心理的安全性」の重要性について解説しています。
第四部 GitLabが成果を出すために実践している人事制度や業務ルール
いくらバリューの体現をしていて、価値の高いハンドブックを作成していても、組織が成果を出し続けなければ組織を維持していくことはできません。
このパートでは、人事制度や業務ルールに着目してGitLabがどのように成果を出し続けるための基盤を作っているか説明しています。
感想
私は、GitLabがハンドブックを中心とした完全なリモートワーク組織であることを以前から知っていましたし、透明性および正確性の高いハンドブックを整備しようとしたことがあります。
ただ、このようなハンドブックを整備したとして組織にどんなメリットがあるのかいまいちイメージできていなかったため、意識決定者にその重要性を説明し切ることができませんでした。
この本を通して、GitLabがハンドブックを中心としてどのように生産性の高い組織をオールリモートで実現しているのか知ることができました。
リモート組織を今後どのように作っていく必要があるのか悩んでいるマネージャーの方だけでなく、リモートに移行しようとしている組織にいるメンバーの方にも読んでほしい本です。
特に、ハンドブックを整備しそれを中心に組織を作っていくということは、MNTSQさんのブログ記事においても投資するべきものであり、初めは大変だが複利で効果が期待できるものとして紹介されています。
私たちの組織では情報が散逸しているところがあるため、ハンドブックを整備するだけでもメリットがあると思いました。
まとめ
「GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた」という本を読みました。
この本を通して、GitLabがハンドブックを中心としてどのように生産性の高い組織をオールリモートで実現しているのか知ることができます。
また、GitLabのようなオールリモートの組織を実現するためのプロセスも紹介されており、自分の組織でも試しやすいプロセスがいくつも紹介されていました。
特にGitLabが最も重要視しているハンドブックに関してはすぐにでも取り入れたいと思いました。
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