虎の穴開発室ブログ

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Live2Dでキャラクターを動かしてみた【前編】

こんにちは、虎の穴ラボ デザイナーのSSです。
現在スキル向上の一環として、Live2Dを学んでいます。
キャラクターを動かすことについて元々興味があったのですが、実は趣味でトライして何度か失敗をしています。
自分は絵を描くことはできるのですが、3Dは動きをつけることはできてもモデリングで理想に近づけるのは難しく、同じ2DアニメーションソフトのSpineなどを試してみた結果、2Dアニメーションのほうが自分の感覚と近そうだということで、今回Live2Dでキャラクターを作成することにしました!

目次

「Live2D」とは

主にゲームやVTuberなどで使われることの多い、イラストから2Dアニメーション作成のソフトです。
イラストを3Dのようにキャラクターに角度があるように見せることができます。
他にも2Dアニメーションソフトはありますが、Live2Dを選んだ理由は2つあります。

■イラストを「面」で動かすことが得意

極端に変形させてみた例
Live2Dはイラストを面で変形させることで立体的に見せるのが得意です。 反対にイラストに3Dと同じように骨組みを入れて、腕を振ったり走ったりさせる動きを作るのが得意なソフトもあります。アニメーションに加えて、トラッキングソフトを利用して人の動きを反映してキャラクターモデルを動かすことが簡単にできるのも強みです。
今回の目標は、イラストを動かし、VTuberのように自分の動きを反映するものを作りたかったので、Live2Dを選びました。

■日本語のマニュアルが豊富

国産ソフトのため、日本語のマニュアルが多くあります。
公式サイトにもチュートリアルやメイキング動画が豊富なため、これなら自分でも作ることができるのではないかと思い決めました。

素材の作成

最終的なパーツ分け。作成時は立ち絵と同じように描いています。
公式チュートリアルを見ながら、まずは素材を作っていきます。
今回はとらラボのキャラクターをお借りして、キャラクターパーツを描いていきます。

キャラクターのパーツ分けは、普段描いている一枚のイラストとはかなり違い、口の周りに肌の余白を持たせたり、パーツの前後を考慮した特殊な描き方をする必要があります。
最初は分ける場所がわからず、描いては分け直したり、結合したりと苦労しました。
(慣れなくて結局最後までいじりました…)

メッシュ割り

素材ができたら、次は各パーツにメッシュを割っていきます。
このあたりは3Dモデリングと似ています。
身近なものといえば「ポリゴン」がわかりやすいでしょうか。今はあまり見ませんが、PS2時代のゲームのキャラクターが角々した面で構成されているのを思い浮かべていただければいいと思います。
ポリゴンは三角などの多角形の一つで、それの集合体がメッシュです。
下の画像でいうと、三角の一つがポリゴンで、三角で構成されたパーツの全体がメッシュとなります。


3Dにおいてもメッシュは三角形で構成されることが推奨されています。
理由は様々ですが、三角形は様々な形を作りやすいことや滑らかな曲面の表現がしやすいことなどがあるようです。
2Dアニメーションでは、一つ一つの画像パーツを囲うようにメッシュを割り当てていきますが、これは変形を綺麗に行うためです。
そのため、口や目のパーツなど変形を細かく綺麗に行いたい部分に、手動でメッシュを割り当て直します。



表情をつける

メッシュをつけたら、トラッキングする際に必要な表情のパラメータを付けていきます。
これが一番難しくて、一番最初に作った目のパラメータは失敗してしまいました。
目のパラメーターは上下と左右を作ってから、結合して上下左右にぐるぐる目を回せるようにするのですが、最初に作ったものはなぜか眉毛や目が方向によって大きくなったり小さくなったりバラバラに動いたりしてしまいました。

失敗してしまったパラメーター

そのため、見た目もSDキャラで近いこちらの公式講座を見ながら、パラメーターをつけ直すことにしました。
【超初心者向け】今すぐできるVTuberモデルの作り方!~基礎からnizima LIVE導入~【#Live2DJUKU】 - YouTube

ほぼ一からのやり直しを進めていくこと数時間…
パーツ構成なども見直し、目がバラバラに動いたり縮小したりすることがなくなりました!
ハイライトがはみ出してもいいように白目の範囲をもう少し大きくすることや、呼吸の動作をもう少し大げさにしてみるなど、反省はまだまだありますが、ひとまず次回の改善点にします。

成功したパラメーター

次回予告

後編では、作成したキャラクターをいよいよトラッキングソフトへ読み込み、実際に配信や動画などで使えるようにしていきたいと思います!

P.S.

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