虎の穴開発室ブログ

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Amazon WorkSpacesで色々試してみる。

こんにちは、虎の穴ラボのH.Y.です。

この記事は「虎の穴ラボ 夏のアドベントカレンダー」の4日目の記事です。
3日目は鷺山さんによる「シェルからのSQL実行をAmazon ECSを使ってサーバーレスに実現してみる」が投稿されました。
5日目はNSSさんによる「AWS SAMを学び直そうと思ったらめちゃくちゃ進化していた件」が投稿されます。こちらもぜひご覧ください。

きっかけ

虎の穴ラボでは、主にMacを使用していますが、開発やテストをしているとたまにWindowsを使いたくなりますよね。
そこで、AWSのDaaSであるAmazon WorkSpacesを使えば簡単にWindowsを使えるらしいので、今回試してみました。

Amazon WorkSpacesについて

簡単にいえば、AWSが提供しているDaaSです。
無料枠もあるので、手軽に試せます。
aws.amazon.com

Amazon WorkSpacesでWindowsが使えるようになるまで


WorkSpacesのページから「今すぐ始める」をクリック

高速セットアップの起動を選択

今回は、無料枠で使えるWindows10を選びました。
あとは、ユーザー名、名、姓、Eメールを入力して、「WorkSpacesの起動」
※入力したEメールアドレス宛にアクセス情報が飛ぶので適当なアドレスを入れると、ユーザの再作成が必要になるので、注意が必要です。

作成には、20分程度かかります。

待ってるうちに、メールで接続情報が来ます

リンク先でパスワード更新をします。

WorkSpacesに接続するアプリをダウンロードし、

workspeacesのアプリをインストールしたら、メールにあった登録コードを入力し、

ユーザーパスワードを入力して、サインインします。

リモートデスクトップのように操作できます。

デフォルト設定が英字キーボードなので、人によっては日本語キーボード変更にした方が良いです。

できること

AWS特有のサービス

AWSのファイルシステムがVPNなどを使用しなくても使えます。
Windows向けのAmazon FSxでWindows認証する際は、Simple ADではできないので、AWS Managed Microsoft Active DirectoryでWorkSpacesを作る必要があります
(57.60USD/月⇨106.58USD/月値段増)

3D関連

当然のことながら、GPUがないので、3D関連は無理です。
下のWebGLのページで1以下のFPSです。
Away3D TypeScript Demo (HTML5 WebGL)

Visual Studioでの開発

Windowsで利用するIDEといえば、Visual Studioが真っ先に思い浮かびます。試してみると...
問題なく動きますが、ASP.NETの最低限のプロジェクトを起動するだけで4GB使い切るので、
開発で使用するには、もう少し、スペックの高いものが良いと思います。

料金

1USD=¥130で計算しています。
今回使用した構成の場合です。

月額 時間別金額
Simple AD スモール 57.60USD 0.08USD
リモートPC 2 vCPU、4 GB メモリ 130 GB 43.00USD 14.00USD/月(最低料金) + 0.36USD


1時間だけ利用してすぐに削除の場合は、14.44USD(¥1,877)
1か月まるまる利用する場合は、100.6USD(¥13,000)

他のサービス比べてみて

EC2のWindows Severインスタンスの方が良いのではないかと思う方もいると思いますが、
EC2の場合、管理以外でのリモートデスクトップを利用するには、サブスク用のRDS SAL(Subscriber Access License)か買い切りのRDS CAL(Client Access License)を購入する必要があり、
ライセンス購入に手間がかかるため、ライセンスがなぜか余ってる人以外は、WorkSpacesを使った方が良いです。


ADが必要なため、1台だけだと値段がかなり高いので、
さくらインターネットのVPS(4GBサーバとRDS SAL月額のみ¥5,214)や
vps.sakura.ad.jp

AzureのVM(B2s)¥5,558/月+Windows 10 E3(VDA)¥1,439/月 = ¥6,997
の方が安い場合があると思います。
azure.microsoft.com

まとめ

セットアップが容易で、使い勝手はかなり良いですが、
ADの利用料金と最低月額料金が必要となるため、あまり使わなくても月額の料金がそれなりになります。

サービスを利用する上でADが必須でユーザ作成が必要な点から、かなり企業よりになっているので、個人用途には向かないかと思いますが、
無料期間が設けられているので興味が湧いた方はぜひ使ってみて下さい。

P.S.

採用情報

■募集職種
yumenosora.co.jp